一条工務店i-smileで家を建てる (2) 土地探し

この記事の続きです.

土地探し

土地はハウスメーカーに紹介してもらった不動産屋さんに,いくつか条件を伝えて候補となる物件を探してもらいました.また気になる物件があれば現地に伺って現況を確認する,といったことをしました.

しかしながら,2回ほど紹介してもらったもののピンとくる物件がなかったり全く条件から外れた物件を紹介されるようになり,1社で紹介してもらえる物件だけでは限りがあると考え,別の不動産屋から紹介してもらったり,自分で各社のWEBサイトを探すなりしました.自分でWEBで探した物件でも,ハウスメーカー紹介の不動産屋さんから問い合わせて仲介してもらうことは可能ということだったので,良い物件があれば当たってもらうことにしました.

WEBサイトについては,SUUMOat homeLIFULL HOME'S, といったポータルサイトから,三井のリハウス住友不動産東急リバブル野村不動産といった不動産会社のHPものぞいて候補を探しました.不動産の情報は不動産流通システム(レインズ)に基本登録されるので各社同様のようなのですが,検索条件で微妙にちがう物件が見られたり,自社で取り扱う物件を掲載してから他社に反映される期間は自社サイトのみに掲載されるようで,そういった物件情報を得るために複数社を見ていました.また,相場を見るために国交省が提供している不動産取引価格情報検索サイトで近場の取引実績から近そうな条件の物件がどの程度の価格で取引されているかもチラチラ見ていました.

候補をいくつかピックアップしたら,住所から周辺の状況やハザードマップ情報の調査をしました.しかし,WEBサイトの紹介文だけでは詳細な住所が記載されていないことがあります.住所は通常物件を掲載する不動産会社に聞いたり現地を見学させてもらったりするのですが,コツをつかめば大体の物件はGoogleマップストリートビューで特定できたので,比較を迅速に行うために特定していました.ざっくり手順を書くと,以下のような感じです.
  • 土地所在地(〇〇町何丁目)といった大まかな地図をGoogleマップ上で表示する
  • 近隣施設からの距離情報(〇〇スーパーから300m,××小学校から500m,といった情報)から,地図上のどのあたりの位置に所在するかあたりをつける
  • 土地図面の周辺道路状況から,その土地がありそうな場所を探す.例えば南北に伸びている道路の東側の東西に長い土地とか,北西の角地の正方形の土地とかが,あたりを付けた周辺にないか探す.あればストリートビューで土地および周辺写真と見比べて,違えば別の場所を探す

だいたいこれを2-3回繰り返すと,ここだ!となるところが見つかります.

住所がわかると次はハザードマップの情報です.横浜市は「わいわい防災マップ」というオンラインの防災マップシステムから検索住所付近の地震別想定震度・液状化危険度や,土砂災害,津波浸水,洪水・内水・高潮などの被害予想区域が見れるので,これで確認しました.
横浜市行政地図情報提供システム

わいわい防災マップ

比較評価

立地に求める条件として,前回,以下のように記載しました.
立地については,保育園と駅まで自転車で15分以内,ハザードマップ上で懸念事項がないこと,周辺の雰囲気がいいこと,などの条件を決めました.
しかし実際に土地をハウスメーカーの営業さんと見ると,別の観点でも確認しなければならない条件があることがわかりました.
  • 周辺にオープンな水路がある
    周辺の水路は夏場の蚊などの虫の発生があると妻が忌避したので,こういった環境は却下になりました.実態としては虫の発生も限られると思いますし,窓を閉めておく運用なら問題ないとも思ったのですが,これはもうどうしようもないと思って諦めました.
  • 土地以外のコスト
    土地自体の値段は当然考慮するものの,古家付きなら解体費用が発生しますし,土地の周囲に高低差がある場合は深基礎や擁壁工事が必要です.既存のブロック塀があり古い建築基準のままだった場合,再利用はできず作り直しになります.また,地盤調査の結果軟弱だった場合,基礎工事が高くつきます.こういった費用を土地の周辺条件からざっくり見積もってトータルのコストで他と比較することが必要でした.
  • バスの本数
    保育園への通園で駅近くまで行く必要があるほか,在宅勤務が多いものの出社はそれなりの回数が見込まれるため,駅への利便性は重要でした.晴れなら自転車でいいのですが,雨ならバスを使わざるを得ないので,本数がそれなりにある場所なら多少遠くてもよいという基準にできそうでした.
  • 近場の学校
    どの学区に入るかによって,クラス数の多い学校かどうかが変わってくるので,これも気にしていました.

これらの条件を比較検討するため,以下のような表をExcelで作成して使っていました."価格"というのが不動産屋さんやWebに記載の価格,"実勢価格"が上記の解体費用や擁壁ブロックなどの費用も考慮した価格です."理想建物面積"というのは,土地面積と建蔽率容積率を考慮して2階建てなら何平米程度の延床の家が建てられるか,を計算したもので,この延床面積の時の建物想定価格をこれまで出してもらった見積もり書から想定して追加して建物全体の価格を比較できるようにしました(この図の価格は当然ながらテキトーです.)また駅や保育園までの距離,ハザードマップ上の懸念点なども記載しています.

land_compare3.png

こうして俯瞰してみることで,トレードオフとなっている点や売れてしまった物件も一目でわかりますし,土地探しの段階では重宝しました.

土地購入

いくつか現地を見たものの上述の条件で若干不安があり,申し込みを迷っている間にほかの人に買われた,ということが何回か続きました.この土地少し微妙なところもあるけどちょっといいな,と思っている場合に先に買われてしまうというのはとても悔しい経験でした.しかし,立地の条件で微妙なところがあったのだ,ここは妥協できないと切り替えて,他に良い物件がないか探すのを続けました.

1か月ほどたったある日の朝,1つのサイトに気になる物件を見かけ,上記の比較条件で比較したところ,価格は多少高いけれども条件は非常に良い土地が見つかりました.当日不動産屋さんに連絡して現地を見させていただき,希望価格を決めて申し込みをしました.幸い最初の申し込みであり,希望価格で契約いただけることになりました.その後手付金を支払って売買契約を結び,ローン本審査→決済・引き渡しとなりました.手付金は価格の1割程度と聞いていましたが,今回は5%ほどでした.

土地探しをし始めると下手すれば半年~数年かかる(かける)人もいるといわれる中,1か月で希望の土地が見つかったのは運がよかったと思います.住宅ローンについてはまた別途記載したいと思います.

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