この記事の続きです.
i-smileオリジナルタブレット
i-smileでは,タブレットで基本的な設備の選定ができます.土地探し前に設備選定と建物価格イメージがつかめるので,これはとても便利でした.タブレットで選択可能な設備のオプションはおおむね以下の通りです.
- 外装(外壁タイル種類・色,玄関ドア色,ポーチタイル色,窓枠色,バルコニー種類・色)
- 内装(フローリング色,建具色,キッチン色)
- キッチン設備(キッチン種類,シンク種類,水栓種類,浄水器有無,食洗器種類,加熱調理機種類,オーブン有無,カップボード有無,床下パントリー有無)
- 洗面・浴室設備(洗濯機用水栓種類,室内物干し金物有無・場所,浴室色,浴槽蓋種類,浴室TV有無,浴室乾燥機有無,エコキュート種類)
- トイレ設備(トイレ種類,紙巻き器種類,トイレ手洗い器有無)
- 居室設備(テレビボード有無,天井埋め込みSP有無,電動スクリーン有無,畳種類,神棚有無,階段柵有無)
- 窓回り(サッシタイプ,網戸設置有無,ハニカムシェード有無)
- 外部設備(玄関ドア鍵種類,ウッドデッキ有無,外部水栓種類,ガーデンパン有無,屋外物干し有無)
- 電気設備(ドアホン種類,ルームエアコン有無,HEMS有無)
- 換気設備(ナノイー発生器有無)
こう列挙してみるとかなりの数のオプション有無とそれによる金額がシミュレーションできることがわかります.ただし,タブレットでは変更できないオプションがあります(ロスガードうるケアやコンセント・照明,補強など).また,各オプションの金額も厳密には合致していないですし,網戸など個数指定もできません.あくまで目安にしかならないのが少し不便なところです.
ここまでできるなら,いっそほとんどのオプションと個数まで指定できるようにして,それを持ってきたらほぼ完成くらいまでタブレットでできるようにしてもらえたほうが打合せコストが少なくていいんですけどね.
i-smileのHPでは設計の打ち合わせは2回と宣伝されているものの,私の場合は結局設計士と5回ほど打合せしました.前述の屋根変更があったり,手戻りがあって打合せ回数がかさんだというのはありますが,そもそも聞かないとわからないオプションがあったりして確認回数が増えたのも要因だと思います.2回で終えられるというにはちょっとこのタブレットは物足りなかった印象です.
採用したオプション
私の採用したオプションには,タブレットを使ってもともと決めていたオプションもあれば,打合せの中で新たに追加した/削除したオプションもあります.それぞれいくつか紹介したいと思います.価格はざっくりです.
タブレットの段階から採用していたオプション
- 強化ガラス採用ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ(\60万)
i-smileはi-smartに対して断熱性が劣ります(ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ→樹脂サッシLow-E複層ガラス,高性能硬質ウレタンフォーム→EPS(JIS1号相当)).そのため,トリプル樹脂サッシを入れることは前提で考えていました.私の場合キャンペーンでトリプル樹脂サッシが入れられたので,迷わず選択しました. - ロスガード90うるケア(\10万)
標準のロスガード90は全熱交換換気ですが,うるケアをつけると加湿もできるようになります.冬場は加湿器が必須だと考えていたので,加湿器不要+給水の手間がないのと,熱交換換気⇔普通換気の切り替えができるということでこれも採用しました.
さらぽか空調もよさそうだったのですが,i-smileでは採用不可のようでしたし,断熱性の良い家なので夏場は通常のエアコンで十分かと思いました. - 電動ハニカムシェード(\30万/12か所)
ハニカムシェードには3種類(断熱,遮熱,レース)ありますが,寝る部屋のみ遮熱,その他は断熱を採用しすべて電動にしました.ただし水回り(キッチン,トイレ,洗面所など)には付けていません.
断熱性能向上のためハニカムシェード自体は採用したいし,電動にもしたいと思っていました.レースと併用にしたいという妻の要望もあったのですが,ダブルハニカムにするとコストも増すので,カーテンレール1列+レースカーテンをつけることにしました. - 玄関ドアリモコンキー(\8万)
これも玄関開閉が楽になるため入れようと思っていました.のちに聞いたところ,リモコンキー対応にしておくとインターホンとの連動で開閉もできるようになるようで,入れておいて正解でした. - キッチン水栓(タッチレス)(\3万)
これも泡や汚れた手でノブを触らずに済むので当初から入れようと考えていました.妻の実家で採用しており,便利さを実感していたのもあります. - 屋外物干し金物(\8千/箇所)
- 室内物干し金物(\3千/箇所)
これは好みによると思うのですが,うちは夜間に洗濯・乾燥する生活スタイルのため室内物干しは必須でした.洗面所,リビング,寝室に設置しました.また,布団は外干しするだろうし屋外物干しも設置しました. - 食器洗い乾燥機(深型)(\1.5万)
食器洗いの容量を増やす意味でこれも採用しました.営業さんが言うには,これは多くの人が採用するといっていてそれに乗せられた感はありますが,悪くないと思います.
打合せ時に新たに採用したオプション
- 準防火仕様(\50万)
買った土地が準防火地域であったため,準防火仕様にする必要がありました.これだけで新たにトリプル樹脂サッシ採用するくらいの金額増になったので結構痛手でしたが仕方ありません. - インターホンMT91(\3万)
室内のモニター付き親機と玄関のカメラ付き子機がセットになっているインターホンです.MT92というワイヤレスモニター子機が付くタイプもあります.当初はMT92とし子機を2Fに置くことを考えていたのですが,MT91でもスマホアプリで応答可能なようだったので,特に2Fに子機を置かなくともいいかと思いMT91にしました.また玄関ドアキーと連動して開閉できるのもよいポイントでした. - 壁下地補強(\3千/箇所)
リビング,キッチンに下地補強を入れました.リビングは将来的なオーディオ設置用,キッチンはDIY造作設置用です. - 情報コンセント(CAT6A)(\1万/箇所)
リビングと各部屋にCAT6AのLANケーブルを這わせました.10Gbps光を引く予定ですし宅内のLANは10Gbpsにしました.Wi-Fiの速度向上も早いのでLANも局所的にしか使わない可能性もありますが,一応各部屋に入れてあります.サーバは押し入れ内に入れておいて運用する予定のため,押入れの1つにも情報コンセントを設けました.
当初入れようと思っていたが取りやめたオプション
- ハイドロテクトタイル(-\50万)
これは当初入れる予定でした.しかし,50万程度と高額なオプションになっており,他のオプションが増えてしまったので一番先に減額対象になりました.ハイドロテクトの汚れにくさ=メンテ頻度の低さを期待して選択していましたが,そもそも標準タイルの時点で長持ち+修繕費が安い期待がありましたし,汚れにくいとはいえある程度の清掃は避けられないと思うので,外しました. - シングルオールメタルIH(-\6万)
これも,1か所オールメタルになるのに加えて,グリルがラクッキンググリルになるということで当初は採用しようとしていました.ただIH対応鍋にすれば済むのと,そこまでグリル使わないという点で取りやめました. - トイレ(アラウーノ\9.5万+手洗い器\7万→ZJ2\3万)
タンクレスかつ洗浄機能が充実したトイレにしたく,PanasonicのアラウーノかTOTOのネオレストの採用を考えていました.しかし,タンクレスにすると水圧が弱くなりがち(2Fは余計に)という点と,オプション自体高額であること,手洗い器を別途付ける必要がありこれにも金がかかることから取りやめしました.
低額オプションでZJ2というTOTOのタンクありトイレが選択でき,こちらでもプレミスト洗浄やトルネード洗浄など洗浄機能が充実していたので,1階,2階ともZJ2の採用に切り替えました. - HEMS(-\12万)
これは私が入れたかったのですが,妻は不要の立場で,他の費用がかさんできたので泣く泣く取りやめしました.まあ標準でも家全体の太陽光パネル・蓄電池の状況はアプリで確認できるようなのでいいかと考えています.
オプション増減による価格変化
上記のように,追加したオプションもあれば削ったオプションもあります.準防火仕様が追加になったほか当初想定していなかった深基礎も入れることになり工事費が高くなったところもあるのですが,一方太陽光パネルがもともと想定していた容量は載せられず安くなった,といったこともあり,建物トータルの費用としては土地が決まってから増減はほとんどありませんでした.通常はオプションをつけたりして100万とか増える例が多いようなのですが,ほかにも家具などにお金をかけたいのでここで増やさないようにしていました.まあこの辺は好みや考え方によると思います.
打合せの注意点
打合せを5回行ったと記載しましたが,その要因の一つに手戻りがありました.当初見積書にいれていたオプションのうち一部が消えていたことや,仕様確認時にこう直してくれと言ったのに修正されてないといったことが発生しました.このため,図面内容説明打合せ→施主での図面チェックと修正点まとめて修正依頼→変更内容説明の打合せ,というパターンで打合せが増えてしまいました.最初は,設計士さんが議事録を取っているということだったので,議事録があれば抜けもれなく反映されているかと期待していました.ところが,あまりに抜けが発生するので油断ならなくなってきて,途中から以下のような変更点確認リストをこちらが作って確認しチェックするようにしました.
2行目のように,見積書は修正されていても図面が未修正ということもありました.まあ設計士さんもお忙しいのでしょうし,図面は別の部署で作成されているようだったので管理しきれないのかもと思いますが,さすがに自社で修正した箇所の不整合はなくしてほしい気がします.
もっと言うならこの変更点管理は会社側がリストをもってシステム的にトラッキングする,という仕組みにしておいてほしいところです.この辺はまだDXなど必要だよなあと感じました.
次回は解体工事に伴う滅失登記を自分でした話をしたいと思います.
続き:
一条工務店i-smileで家を建てる (8) 解体工事と滅失登記オンライン申請
前回まで: