前回の記事の続きです。
SC-8850内部のシリアルオーディオ信号と、変換後のS/PDIF信号の波形を
オシロで見てみたので載せておきます。
まずはシリアルオーディオ信号です。
SCLKの波形です。
256fsなので、32kHz×256≒8.13MHzになっています。
BCKの波形です。
ビット単位の波形なので、32kHz×32bit×2ch≒2.048MHzになっています。
(SC-8850は24bitなのですが、フォーマットとしては32bitのうち24bitを右づめで入れているので、
ここは32bitのクロックになります。)
LRCK(赤)とDATA(黄)の波形です。
LRCKはサンプリング周波数である32kHzで振れています。
DATAは右詰めのため、左側はH固定で右側のほうが振れているのがわかります。
次にS/PDIF信号です。S/PDIFはフォーマットが少し複雑なので、
うちのオシロではどこからどこまでが1フレームかはわかりませんw
一応波形を見てみます。S/PDIFは"HL"で"H"、"LH"で"L"というように
2bitで1bitを表しますので、波形としては周期が短いところと長いところが現れます。
短い周期の箇所を拡大すると、488nsになりました。
DIT4192のデータシートを見ると、
24bitS/PDIF信号は1つのサブフレーム(チャンネル)が32bitで構成されると書いてあります
32kHzの場合1bitの長さは1/32kHz/2ch/32bit=488nsですので
とりあえずサンプリング周波数32kHzで2ch24bitの信号が出ていそうだということがわかります。
...
前の記事のように、別の方の作例に対してICなどを変更する場合、
このようにオシロスコープで波形確認を行えるとかなりデバッグしやすいです。
安物でも良いので1台あると便利ですね。
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おまけ。
SC-8850の別の写真です。
正面。SC-88Proとはかなり違う外観だそうです。
後ろ側
メイン基板の裏側。もう少し探せば裏から楽に線が引っ張れたかもしれませんね。
電源とアナログフィルタ基板。
こっちはメイン基板と違ってかなりスペースに余裕があります。
DAC(AK4324)の拡大。
AKMは旭化成だそうです。
メイン基板のLSI周辺部です。
こう見るとRolandの文字の入ったICがかなり多いのがわかります。
右の小さいのはROMでしょうか。コネクタを付けられる様になっているので、
ROMの吸い出しや書き込みができそうです。