五極管を使った真空管アンプ

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一年ほど前、タイの友人からもらった真空管があったため、

昨年から真空管アンプを作っていまして、先月末やっと完成しました。

というわけで、設計から製作までの過程を書いていこうと思います。

もらった真空管は、

五極管のPL500(27GB5)×2

三極管の10DE7×2

でした。

5極管なんか見たこともなかったので、

まずはこういったHPでどういう使い方をするのか

調べたりしてました。

http://hayashimasaki.net/tubebook/

#PL500を調べるときにこんなのも見てました。

http://www.tubes.rs/Tubes/Amplifiers/Schematics/Bass_Amplifier_2xPL500_PL504.html

プッシュプルだと出力出るもんですねー

まず回路構成をどうするかですが、

PL500のほうが大きく、

データシートの数字でも出力用っぽかったので、

PL500のシングル出力としました。

10DE7は中に三極管が2回路入っているもので、

これをそのまま使っても良かったのですが、

どうやらSRPPという2回路使うものがあるらしく、

せっかくなのでSRPPを使ってみることにしました。

#SRPPは、一つの真空管をアクティブな抵抗のように使う回路で、

出力インピーダンスを下げる効果が期待できる

というわけでできた回路図がこちらです。

TubeAmp_v3_2.png

回路定数は最初テキトーに決めて、

あとで実機を動かしながら決定しました。

定数決定時に一番悩んだのは、

PL500の定数です。

どうやらPL500は、アノード電流が200mAとか、

真空管の中では低電圧大電流なものらしく、

そんな大電流で一次インピーダンスの低いトランスが

売っていません!

結局小さめのトランスいくつか買って、

実機で動かしながら、動くところを探しました。

回路定数を決定したら、部品買ってきて、

ケース加工とハンダ付けです。

このへんはトランジスタアンプとそう変わらないので、

手慣れたもんです。

ただ、以前までは大学の設備を使っていましたが、

就職してしまったため、設備を整えなければいけませんでした。

ボール盤やらが自由に使えていた頃が懐かしい。

そうしてできたのが、記事冒頭のアンプです。

ちなみに中身はこんなかんじです。

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実はトランスがケースからはみ出しているとか、

足がただのスペーサとか、

ハムノイズがやや聞こえるとか、

いろいろあるんですが、とりあえず使える物ができたので、

今普通に部屋で使っています。

まあ、初めて真空管アンプの設計して作れたので概ね満足です。

あとで友人に聞いたら、PL500はとてもお高い2A3の代替に使えるとのことなので、

また気が向いたら買って来て、今度は2A3のよくあるアンプと

似たような構成で作ってみようかと思います。