タイトルの通りです.最近Android(Xperia XZ2 Compact)からiPhone 13 miniに乗り換えたので,自宅に接続できる手段としてVPN接続環境をセットアップしましたので,手順を記載しておきます.
なお,iOSではL2TP over IPsecに対応していますが,今回はOpenVPNを使っています.私の自宅の環境ではルータの制限で標準的なポートが使用できず,L2TPの使うUDP1701番などが接続できないためです.
環境
1. SoftEther VPN Serverのインストール
- ダウンロード - SoftEther VPN プロジェクトの"SoftEther VPNのダウンロード"を選択
- "コンポーネントを選択"でSoftEther VPN Serverを選択
- プラットフォームにWindowsを選ぶ.CPUはIntel (x86 and x64)のみ.
- ダウンロード可能なファイルが多く出てくるが,一番上の太字になっている最新ビルドのexeをクリックしてダウンロードする
- ダウンロードしたファイルを開き,以下のマニュアルに則ってインストールする
7.2 Windows へのインストールと初期設定 - SoftEther VPN プロジェクト
2. SoftEther VPN Serverのセットアップ
- サーバ管理マネージャが開き,localhostの接続設定がすでにあるので,これを編集(基本的には変更する必要なし)して接続する
- 初回接続するとパスワード入力画面があるので,設定する
- VPNセットアップウィザードに沿って設定する
- リスナー一覧に任意のポート番号を追加する
3. OpenVPNサーバー機能設定
- localhostの管理画面で,"OpenVPN / MS-SSTP設定"を開く
- "OpenVPNサーバー機能を有効にする"にチェックを入れる.ポート番号はTCPで指定してるので変えなくていい
- OpenVPNクライアント用サンプル設定ファイルを生成する
- "l3.opvn"のほうの設定ファイルを開いて,以下を変更
(1)プロトコルをudp->tcpに変更
(2)接続先をIPアドレスに変更(DDNSがまだ名前解決してくれないため.別のDDNSを使ってればそちらでもよい.)
(3)ポート番号をカスタムした番号に変更 - 設定ファイルをメールで自分宛に送付 or iPhoneにデータ転送
4. Windowsのポート開放およびルーター設定
- Windowsの設定→更新とセキュリティ→Windowsセキュリティ→ファイアウォールとネットワーク保護→詳細設定を開く
- 受信の規則から新しい規則でTCPのカスタムした番号を許可する
- ルーターの設定画面からWAN側のポート→LAN側のSoftEther VPN Serverを設定したPCのポートにポートフォワーディング設定する
5. iPhone側のVPN接続のセットアップ手順
- OpenVPN Connectアプリをダウンロード・インストール
- iPhoneに転送したファイルをOpenVPN Connectアプリで開く
- ユーザーID,パスワードを入力して接続
- iOSから,VPNにOpenVPNを使うか聞かれるので,許可してVPN接続する
これで私の環境では,自宅のネットワークにアクセスすることができました.
従来と違って,VPNサーバー側がSoftEther VPNを使うことでかなり容易に環境を構築することができました.