エアコン(霧ヶ峰MSZ-BXV2217)への無線LANアダプターの取り付け

先日、室内の温湿度CO2を測るセンサをRaspberry Piを使って作りました。

dededemio.hatenablog.jp

次は、自宅のエアコンを外から制御したり、室温に合わせて設定変更したいと思っています。

私の家にはHEMSはつけませんでしたので、SwitchBotのハブのようなもので赤外線操作することを考えていたのですが、我が家の三菱電機製エアコンは、アダプターを付けて無線LAN接続すると、「霧ヶ峰リモート」というアプリで遠隔操作できるほか、EchonetLiteに接続して制御もできるようでした。そこで、無線LANアダプターをDIYで付けて制御を試してみます。

無線LANアダプターは、MAC-900IFを使います。旧機種だと機能が限定されるのですが、MAC-900IFはとりあえずこれをつけておけばスマホ操作もHEMS接続(EchonetLite)も対応するようです。

1. 取付手順の確認

無線LANアダプター増設手順は、据付工事説明書の末尾に記載があります。*1

また、この機種では無いものの、他の機種だと取り付け工事の手順動画がありました。

www.mitsubishielectric.co.jp

それから、こちらも他機種ですが無線LANアダプター設置をDIYしている方の記事もありました。

www.yokoweb.net

これらを参考に作業します。

2. 無線LANアダプターの取付

2.1 電源プラグを外す

内部を開けるときに電源付近を触りますので、電源プラグは外しておきます。

2.2 前面パネル、ねじキャップ、前パネル、表示カバー、前パネル(右)を外す

まず、フィルタ掃除するときに開ける前面パネルを取り外します。すると以下の写真のようになります。

吹出し口下側にねじキャップがあるのでこれを外してねじを外しておきます。また、前面下側のパネルのネジを3か所外して前パネルを取り外します。それから、この後右パネルを外すため、右上のネジも外しておきます。

前パネルを取り外すと以下のようになります。

あらかじめねじを外しておいた右パネルを、右手前に引くように取り外します。また、表示カバーも取り外します。こちらは爪で引っ掛けてあるだけなので容易に取り外せます。

2.3 ねじを2本外し電気品カバーを外す、表示・ムーブアイ組み立てを外す

右パネル・表示カバーを外した状態が下の写真です。

金属パーツについているねじを2つ外して、電気品カバーを外します。すると室内制御基板のコネクターCN105が見えるようになります。

さらに、無線LANアダプターの配線取り回しのため、ムーブアイとそれを抑えている部品(表示・ムーブアイ組立)を外します。

2.4 無線LANアダプターの取り付け

制御基板のコネクターCN105に無線LANアダプターのケーブルを接続します。また、アダプターを収納箇所部分に固定します。本体の出っ張りなどは固定できる寸法になってないので、養生テープで落ちないように張り付けておきます。

次に、アダプターから6cmくらいの長さの箇所を、付属のネジとクランプを使って固定します。6cmは据付工事説明書記載の数値ですが、あとで本体からアダプターを取り出してボタン押したりするので、多少余裕を見ておくといいです。

残りの配線は手順書の図の通り取り回しておきます。配線は余るようになっているので、室内機の奥側に入れておきます。

2.6 カバー、パネル、ねじを戻す

先ほどと逆の手順でパネルなどを戻していくと、配線も隠れてアダプターだけが本体の口から覗くような形にできます。 無線LAN接続作業でアダプターは触るので、本体から出しておきます。

3. 無線LAN接続作業

3.1 霧ヶ峰リモートアプリを使った接続

アダプターの無線LANへの接続方法は、霧ヶ峰リモートの取扱説明書に記載されています。取説は検索すると出てきます。

https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/kirigamine/shared/pdf/remote.pdf

190ページという重厚な取説ですが、エアコンのWi-Fi接続は、「5. エアコンをルーターとサーバーに接続する」を見ればよいです。

WPSを使う場合と、自宅の無線LANルータのSSIDなどを入力する方法と2つあるのですが、今回は後者で接続します。

まず無線LANアダプターをアクセスポイントモードにしてそこに接続します。無線LANアダプターの「MODE」ボタンを先の細い棒を使って長く押します。わかりにくいのですが、まず2秒くらいで「MODE」ランプのみ光り始めます。この状態はWPSモードです。このまま押し続けると、7秒ほどで「MODE」ランプが消えます。ここで「MODE」ボタンを離すと、「MODE」と「UNIT」ランプが光り始めます。

ここで、霧ヶ峰リモートアプリで「スマートフォンで接続」→「接続モードになった」を選択し、スマホの設定から無線LANアダプタ裏側記載のSSID(ME-**********)とKEYを入れてアクセスポイントに接続します。

霧ヶ峰リモートで「無線LANアダプターと接続した」をタップすると、ルーターSSIDとパスワード入力画面になるので、入力して「確認」を押すと、自宅の無線LANに接続されNETとUNITランプが点滅し始めます。

アプリの指示に従って操作すれば、遠隔からエアコンが操作できるようになります。

注意点として、2.4GHzの無線LANのみ選択する必要があります。5GHz帯だと、一見接続できたように見えて失敗します。失敗した場合、再度無線LANアダプターの「MODE」ボタンからやり直せばよいです。

3.2 霧ヶ峰リモートを使わないで無線LANに接続

わたしが作業したときは、ちょうどサーバー障害で霧ヶ峰リモートアプリが使えない状態でした。

打つ手なしと思っていたのですが、無線LANに接続するだけならアプリを使わずとも可能だったので、その方法を記載します。

まず、無線LANアダプターをアクセスポイントモードにして接続するのはアプリと同様です。

次に、ブラウザを開いてhttp://192.168.11.1/networkにアクセスすると設定画面が表示されます。ここで無線LAN設定を入れてSubmitをすると、自宅の無線LANに接続され、NETとUNITランプが点滅するようになります。

この方法だと、接続直後にERRが光ることがあったのですが、時間経過で解消しました。原因はよくわかりません。

無事接続できていれば、エアコンのIPアドレスでブラウザをたたくと同様に設定画面が見えます。また、霧ヶ峰リモートアプリを開くと「未登録のエアコンがあります」というメッセージがでて、登録することができます。

まとめ

無線LANアダプターを霧ヶ峰MSZ-BXV2217に取り付け、霧ヶ峰リモートから操作可能にするまでの手順を紹介しました。この程度なら工務店に頼むことなく自分でもできる範囲かなと思います。

この後はEchonetLiteでの制御をトライしてみます。